新日本有限責任監査法人 09年6月期13億円の赤字


決算情報など


この本文の下に「関連リンク」があり、

・新日本によるニュースリリース
・決算

があります。


決算のP29にPLがあり当期純損失16億円となっています。


ただ、P30の社員資本等変動計算書によれば、
まだ利益剰余金が95億円あります。


とはいうものの経常が13億の赤字ですが、
09を仮に300人採用すれと、300人×500万=15億円
の追加負担となり、昇給を一律にやめても、
今年度の収益ベースで28億の赤となります。


これに景気の悪化から監査法人の変更や、
任意監査の減少により、収益も減少すると考えられます。


08年7月1日現在の金商法などのクライアントが4990社

09年6月30日現在の金商法などのクライアントが4236社


754社も減ってるわけです。


今後の経済情勢がどのようになるかわわかりませんが、
そう急激によくなることはないと仮定して、


仮に、1社あたりの報酬を3000万として350社減少すれば
3000万×350=105億円の減収。

(仕事がなくても、人件費は固定費)

今期13億赤字+来期の人件費15億+減収105億
=Δ133億

利益剰余金が吹っ飛びます。


任意監査も含めればさらに減収です。


経済は波ですからいずれ上向くときがきますが、
それまでもつかですね。


ちなみに当期純利益だけ見て書いているので
精度はそう高くないと思います。

監査法人はどういった対応をとるでしょうかね。


費用の面では・・・


人件費がネックなのは明らかですが、昇給をやめれば
他法人に優秀な人材が出て、そうでない人が残りますし、

一般会社のように早期退職を勧めるかもしれないですね。

また、会計士試験合格者を首にするようなことをすれば
合格者から恨みを買いますし、噂が広まり新日本に行きたい
という人を減らし、長期的にマイナスの影響になりそうです。


会計士を育てるという社会的使命に応えるなら、

「新入社員は3年契約、その中から優秀なものを再雇用する」

というような契約をはじめにいれとくのも手かもしれません。

そうすれば、再雇用されたく勉強する人が増えますし、
自分は再雇用の可能性がなさそうだから、3年をめどに
学べるだけ学ぼうという人も増え、結果勉強する人が増えます。

いずれにせよ、人件費がネックですので今後赤字が続き
資本に繰り込むときには、出資者の社員があせって、

ボーナスカット、昇給ストップ、リストラ

をすることになるでしょう。

違う理由でもそのうち起きると考えていますが、
収益が高い部門が独立する可能性もあると思います。

収益の面では・・・


増やす必要があるのですが、昨年度からの流出の流れで、
今監査報酬を上げるというなら、さらに流出が加速しそうです。

逆に受注するために、コスト戦略でくるかもしれません。

ただ、コスト戦略に出るとどの監査法人も一律に対応して
くるので、結局監査業界全体として収益が落ちてしまうんですよね。

企業側はありがたいですが、受験生にとっては困ります。

また、一度価格を下げると、価格に対する信頼性が
揺らいで上げづらくなるんですよ。


景気が上向いて3大一緒に報酬を上げようと思ったら
値下げ価格が普通になっている企業は、中小の監査法人
に今の価格でやってもらう、というでしょうから、結局値上げできず


「監査の値段は下がったまま」となりかねません。


マックと同じ道を行く可能性があります。


さて、価格を上げることも下げることもできないとなると
どうするか?


収益性の高いIPO市場も冷え込んでいますし、
FSをチェックする監査人が売り上げ増を目標とする
企業に対してアドバイスができるとも思えません。


「・・・」


大丈夫です、もう一発花火が残っていますよ。


IFRS。


これだけ収益が圧迫されてる中、希望がありました。
IFRSの適用。


IFRSコンサルで、内部統制監査と同じ時のように
キャンペーンを行い、高額なフィーを請求することです。

多分すると思います。

ただ、現在も近付きつつある会計基準が変わるくらいですから
内部統制まで巻きげることはできないような気がします。


終わり


ps

迷った時は本を読むに限ります。

迷うということ自体今の自分の知識や知恵では
処理できてないということですから。