移転価格税制の概要

移転価格税制とは、多国籍企業が国境を越えて内部取引を
行う場合に税負担を軽くするために価格を操作した場合に適用
される税制です。

下記前提で例示します、

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・企業グループX社(A社とB社からなる)

・A社(日本で法人税30%)

・B社(外国で法人税10%)

・A社がB社から仕入れる

・邦貨で表示します

B社が50円で製品を作りました。

A社に輸出(100円)

A社が150円で販売
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ここで上記前提でX社が収めた法人税はB社で5円。
A社で15円。

合計15円です。


そこで考えます。税金負担を軽くするためにはB社に利益を
集めればいいんだ!!


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B社がA社に150円で販売。

A社は150円で販売
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これでXグループの負担する税金は、B社で10円
A社で0円。合計10円


15円→10円=Δ5円

このように価格を操作すれば5円の税金負担を
減らすことができます。


これをされちゃあ日本は税金がとれないので
こまります。


そこで、一定の価格を基準として、その価格より高価に
仕入れた場合、その価格より安価に販売した場合は、
一定の価格で取引が行われたものとするようになっているのです。


(ここで、一定の価格とは、独立企業間価格といいます)
(独立企業間価格は4つあります)


上記の過程では、独立企業間価格を100とするならば、
A社が支払った150のうち50円はB社に対する寄付金
と考えるのです。


そして、この50円を移転価格否認という名目で加算
処理することになります。


ここまでは「高価買い入れ」を説明してきましたが、
逆に当社が安価に販売する場合も考えられます。

それは「低額譲渡」といいます。


さらに、この制度は50%以上の資本関係を有しているもの
の間で適用されるものなので、意図的に第三者を挟む
ことが考えられます。


例えば、


B社がA社に販売する前に全く資本関係のないC社を
挟みます。

B社がC社に149円で販売。

C社が150円でA社に販売

これなら、A社とC社には50%を超えるような資本関係が
ないので移転価格税制が適用されないことになります。


そこで、このような法の抜け道を防ぐために、このような
場合は移転価格税制が適用されます。(みなし適用)


移転価格税制とはいいますが、価格には原価に利益が
のっかったものなので、より具体的に表現するならば、


価格を操作することで、日本より税率の軽い子会社などに
利益を移転しているといえます。


なので、「移転利益税制」といった方が適切かな
と個人的には思っています。


別表の調整に関しては長くなるので書きませんが、
上記の寄付金にあたるということを考えて、仕分けを
することで税務調整はできます。


何度も書いていますが、税務上の仕分けができれば
税務調整は簡単です。

おわり

ps

09年はどこの監査法人も給料下げるみたいですね。
あまり気にしませんが。。

ps

現在は公認会計士登録するための実務要件は、
監査補助を2年間することです。


監査法人で働くのが大半だと思いますが、他にも会社法
上の大会社で経理を担当することも実務要件に認められます。


この実務要件は新試験制度に変わる前は、2年の社会経験
とかでものすごくゆるいものだったと聞いています。


ですが、


日本公認会計士協会が会計士試験合格者が増えることを踏まえ、
あまり公認会計士を増やしたくないため
実務要件を厳しくしたそうです。


なぜ増やしたくないかというと、希少性が低下するからです。


例えば、人が増えれば監査報酬を安価に設定しダンピングのように
営業を始める人が出てきて価格競争がはじまります。

すると、既存の監査法人は収益性が低下します。
既得権益をもっているところは困りますね。


このように基本的に日本公認会計士協会は会計士を急速に
は増やしたくない。

しかし、金融庁は増やしたいわけです。

なので人余りが続いたら金融庁が監査を受ける会社は
経理部に会計士を3人以上置かなければならないなどの
法律を作って就職口を作るかもしれないと思っています。

ざっと5000社監査を受ける所があるとして、各社に3人なら
15000人の需要を「創出」できますから。。