その他資本剰余金の処分による配当をうけた株主の会計処理
企業会計基準適用指針第3号です。(以下3号)
3号の3項によれば、
1、その他資本剰余金の処分による配当を受けた場合、
2、売買目的有価証券を除き、
3、原則として、
4、配当対象の有価証券の帳簿価額から減額する
とあります。
読み間違ってはいけないのは、4を読んで「売買目的だけ帳簿価額
を減額しないのか。。」と思うことです。
3号の処理方法によれば、売買目的と売買目的以外では会計処理が
異なっていると思うかもしれませんが、結果的には同じです。
例えば、下記のようなケースを考えます。条件4つ。
・1000円を売買目的でA社に出資します。
・一年間で500円稼ぎました。
・期末前1日を基準日として、資本剰余金を払い戻すことを決定します。
・そして、会社(企業でもいいのですが)の純資産だけが、
株式の価値にリンクするとします。
↑
現実の世界は欲等が入ってきますので、それらをここでは排除。
すると、
期末の純資産は1000円+500円=1500円
だけど、100配当権利落ちしてるから、株価としては1400円が付きます。
TSは時価評価なので、次の仕分けがなされます。
①TS 400 TS運用損益 400
(TS=トレーディング・セキュリティー)
さらに、権利落ち日には下記仕分けがされてます。
②未収配当金 100 TS運用損益 100
しかし、一本目の仕分けを詳しく書くなら、
一期間の成果500円による純資産の+による=株価のアップ
↓
③TS 500 TS運用損益 500
+
純資産の-による=株価のダウン
④TS運用損益 100 TS 100
と分けることができます。
つまり、+500と-100が合わさって+400となってるんです。
400は-100を反映済みなんです。
そして、②と④というその他資本剰余金の配当に関する仕訳
を再掲すると・・・
↓
②未収配当金 100 TS運用損益 100
④TS運用損益 100 TS 100
↓
さらに②と④のTS運用損益を相殺すると・・・
↓
⑤未収配当金 100 TS 100
このように分解して考えてやると、子会社株式を保有していた場合と
同様の仕分けをしてることがわかります。
(お手持ちの簿記のテキストの例題と見比べて下さい。)
なので、3号の会計処理によると売買目的だけ異なる仕訳を要求
をしていますが、仕訳をやった結果、投資の成果をPLに反映させ
るとともに、資本剰余金による配当に関しては帳簿価額を減額し
売買目的以外に要求されている仕分けと同じ結果がBSとPLで
得られるわけです。
ちなみに例題がその他だったら次のような仕分けとなります。
(税効果省略します)
権利落ち日
↓
未収配当金 100 その他100
次いで、決算仕訳
↓
その他 500 HS 500
500=1400-(1000-100)
(HS=ひょうかさがくの「ひ」→「H」、「さ」→「S」)
HSを投資の成果と考えるとTS同様に500計上されますし
(TSはPLに計上されますが)
有価証券の価値として1400円がどちらもBSに計上されます。
また未収配当金が100円BSに計上されます。
投資の成果がBSに計上されるかPLに計上されるかの違いですね。
なお、蛇足ですがIFRSの基本原則は資産負債重視の会計ですから
IFRSの観点から見ても、売買目的がその他だろうが資産として
1500円計上されるので文句なしです。
子会社だったどうなるんだ?と考える人もいるかもしれませんが、
連結ベースでは結局、投資の成果による持分の増加が連結PL
に計上され、その投資の成果見合いの資産が連結BSに計上される
ことになるので、連結ベースか個別ベースかという違いはありますが、
資産1500円は計上されます。
その他資本剰余金で配当をするという処理において3号で異なる会計処理
が求められても、BS・PLと連結BS・連結PLレベルでは、成果と資産価値
においては同じ影響となります。
終わり
ps
机である程度書くことをまとめて書き始めたが、書いてる途中で
次々に疑問が湧いてきて長くなってしまった。
私の頭で完璧にまとまって書いたわけではないのでわかりづらいかも
しれませんが、読みこんで仕訳を実際に書いてみると伝わると思います。
もう一回まとめなおすのは面倒なのでやめておきます。。
ps
ITパスポートのインプット終了。あとはテキストの問題300問を回転
させて19日の試験日を待つだけです。