内部収益率法とは IRR
内部収益率法とは、投資案件の利回りを算定する方法です。
簿記1級や公認会計士試験の管理会計で出題されるような例題では
はっきりいって理解がしにくい!
私も計算方法は覚えて計算問題は解けるけど、計算の背景にある理論が分からないので問題をやっていて面白くない。
多くの人が試験勉強で同じような思いをしていると思うので私なりに理解しやすく説明します。
問題集のような複数年の問題では理解が遠のきます、最も簡単な例題で理解してしまえばあとは同じです。
はじめましょう!
■例題 内部収益率(IRR)で判断せよ
・市場利回り5%
現在100円支出して、一年後に110円の収入になる投資案件を実行した方がいいか?
■解答
110/100=1,1 利回りが10%なので市場利回りより高いので実行した方がよいと考えられる。
ちなみに語尾が「よい」ではなく「よいと考えられる」と断定していないのはそもそも将来キャッシュフローは不確定であるので、あくまで一つの判定方法としてみたときに有利な投資案件と判断されるだけだからです。
■解説
内部収益率法の説き方としては現金支出と現金流入が0となるような利回りを算定することです。
ではなぜ0となるような利回りを計算すると当該投資案件の利回りになるのか?
これが私にとって長らく理解できませんでした。
しかし0になるような利回りは、当該案件の1年間の利子率となります。
例えば、100支出して一年後に120になるならIRRは・・・
120/100=1,2 つまり20%
例えば、100支出して一年後に130になるならIRRは・・・
130/100=1,3 つまり30%
このように将来のキャッシュをある利回りで割り引いたものが投資時点のキャッシュアウトとあわせて
0になるということは、その0になる場合の利率が、当該投資案件の利回りになるのです。
■逆から考えると・・・
100円現時点で支出して10%の利回りがある投資案件の一年後の価値は?
100×(1+0,1)=110
ここで、IRRを算定すると
110/100=1,1 利回り10%
厳密には Δ100+110/X=0 です。
このように利回りが一致します。
結果から理解して欲しいのですが、やはりIRRを算定すると当該投資案件の利回りと一致するのです。
禅問答に思えるかもしれませんが、数回時間をあけて読み直し、実際に自分で簡単な数値例で試してみればより理解が深まると思います。
■最後に内部収益率についてのメリットとデメリットについて紹介します。
・メリットは内部収益率が率でもとめられるので規模に関係なく比較の基準になりえます。
・また貨幣の時間的価値も考慮しています。
例えば、Aプランの投資額500億円、NPV1000億円、IRR10%だとします。
BプランのNPVが投資額1億円、1億円、IRR15%だと仮定します。
↑すべて仮定の数値なのでなんらかの計算をしての突っ込みはなしで
仮定をありのままに受け入れて、投資額、NPV,IRRの数値に注目してください。
比較をしましょう!
NPV、つまり額で判断する限り規模のでかいプランが常に選択されます。
しかしIRR、つまり率で計算されたものは投資規模に関わらず比較をすることができます。
このようにIRRを判断基準にすれば投資の規模に関わらず比較が出来ます。すなわち資金をどれだけ効率的に増やせるかということを判断できます。
次にデメリットは、率であらわされるので額がでません。
上記の例でいうなら、IRRではBプランが15%なので、Aプランの10%より5%多くB案が選択されます。
この選択は資金を効率的に増やす場合にはいい決定ですが、その一方で企業は利益の絶対額の増加も考えなければなりません。
IRRは率で判断するものなので額がでてきません。額が出てくるのはNPVです。
仮に5%B案が上回っていても、NPVという指標で考えるとA案は100億、B案は1億で99億の差があります。
あなたが経営者であればどちらを選択しますか?
おそらくA案の100億円でしょう。
資金の効率性であるIRRだけに注目してはこのように99億円を稼ぐことができないこともあるということです。